室蘭工業大学は4日、同大でアイヌ民族の知恵や文化をテーマとしたワークショップ(WS)を開いた。オンラインでの傍聴50人を含む計約110人が参加。講演や座談会を通じ、民族が培ってきた知恵を実証研究に生かす取り組みを模索した。
WSでは、漫画「ゴールデンカムイ」でアイヌ語監修を務めた千葉大学の中川裕名誉教授が「アイヌ語・アイヌ文化の現在と未来」と題して講演。同作品について中川氏は「アイヌ語やアイヌ文化に関心を持ってもらう意味で大きな役割を果たした」と述べた。アイヌ語は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の2009年報告で極めて深刻な消滅危機にあると指摘されたが、「15年経過して状況は大きく変わった。アイヌ語やアイヌ文化を学んで習得した人たちや学習中の人たちからの発信が数多く見られる」とも語った。
その後の座談会では、中川氏のほか白糠アイヌ文化保存会の磯部恵津子会長や国立アイヌ民族博物館資料情報室長の田村将人氏ら6人が「先住民文化とサイエンス―いま、北海道の科学技術がアイヌから学ぶこと」をテーマに、アイヌ文化や技術革新について語り合った。会場では、ユク・オハウ(シカ汁)やペネコショイモ(しばれイモ)、エント茶といったアイヌ料理の試食会もあり、参加者が舌鼓を打った。
















