厚真町地域包括支援センター(町総合ケアセンターゆくり2階)は、今年度から道央圏で介護や障害者福祉事業を手掛けるエムリンク札幌(江別市)が運営している。町の公募に同社が応じた。浜畑若菜センター長は「町民が安心して相談できる体制を維持し、町内の事業者やボランティアと関係を深めたい」と話している。
同社は道内各地で福祉事業を展開するエムリンクホールディングス(北見市)のグループ会社。札幌市でデイサロン、江別市でサービス付き高齢者向け住宅などを運営する。厚真町では2023年4月、グループホームと小規模多機能ホーム、生活支援ハウスの機能を持つ施設を町本郷に開設した。
町地域包括支援センターの運営は初めてで職員は5人。うち1人は札幌市内でテレワークを行う。道内各地のグループ企業の規模を生かし、実績を持つ職員がテレビ会議システムを活用して現場を支援することも可能とした。
同センターは高齢者や家族、町民から寄せられる心身の不調や心配事など多様な相談に対し、職員が利用者に個別のケアプランを作成し、健康維持や生活の質の向上をサポートする。町内の移動に時間がかかることもあり、今後、タブレットやアプリのテレビ電話機能などを活用し、離れた地域に住む利用者と顔を合わせて相談を受ける仕組みも検討する。
町によると、同センターは町社会福祉協議会が運営してきたが、24年度以降に運営する事業者を公募し、同社を選定した。24年度の委託料は1675万円で、センター運営のほか重層的支援体制整備事業などを行う。民間企業による運営は初めて。

















