【ローマ時事】男子テニスの元世界ランキング1位で今季限りで現役引退の意向を表明しているラファエル・ナダル(スペイン)は11日、ローマで行われているイタリア国際のシングルス2回戦で敗退した。次戦は史上最多14度の優勝を誇る全仏オープン(26日開幕、パリ)。自身最後となるクレーコート最大の舞台で、どこまで勝ち上がれるか注目が集まる。
2回戦は第7シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド)に1―6、3―6で完敗。体の状態が万全ではなく、過去10度制した大会で全盛期の強さを披露できなかったが、「テニス人生で最も重要な大会に出られないほどではないだろう」。全仏出場への意欲を示した。
四大大会通算22勝の37歳は、股関節周辺の手術を経て昨年末に約1年ぶりにツアー大会に出場。その後は再び故障で全豪オープンを欠場し、4月に復帰した。同月下旬からのマドリード・オープンは16強入り。イタリア国際の1回戦突破後には「マドリードよりも練習の感覚は良い」と復調を感じ取っていた。
2年前の全仏は肋骨(ろっこつ)の疲労骨折から復帰したばかりで、痛めていた足に注射を打ちながら14度目の優勝を飾った。「準備ができたと感じたら、今は不可能に思えても、この15年間戦ってきたことのために臨む」。クレーで圧倒的な強さを示してきた「赤土の王者」は、2年ぶりとなる大舞台に覚悟をにじませた。

















