似たようなトリック(技)の繰り返しは好ましくないとされる採点型のアーバンスポーツで、先を見据えて難易度を落とすのも戦略の一つ。自転車BMXフリースタイル・パーク予選で、中村は「とりあえずこけないように、という感じだった」。1本目で85点台をマークしたことで余裕が生まれ、2本目は力を温存できた。
2022年に日本勢で初めてこの種目で世界選手権を制した第一人者。6月の五輪予選シリーズ第2戦の結果と合わせて6位以内に入ることがパリ切符獲得の条件だが、「五輪の練習になればいい」と気負いはないようだ。
複数競技を1カ所で行う大会ならではの楽しみもある。スケートボードの白井空良とは仲が良く、上海入り後に食事をし、16日は白井の予選を観戦した。「自分も予選で落ちてはいけない」。共に大舞台を目指す仲間から刺激を受けた。
東京五輪は5位。悔しさを糧にレベルアップを遂げ、「目標はパリ五輪で一番を取ること」と公言してきた。「(決勝は)表彰台を狙う走りがしたい。まだやりたいことはある」。一層ギアを上げるつもりでいる。

















