苫小牧市内にある女子軟式野球クラブチーム、苫小牧ガイラルディアが6月8、9日に札幌市で開かれる春季北海道大会兼全国大会予選(一般の部)に照準を合わせて練習に励んでいる。今季は選手登録16人と少数精鋭でシーズンを戦う。苫小牧総合経済高2年の森脇葉栖姫主将は「元気に野球をすること、最終的に集中力を切らさないよう、みんなで声を掛け合っていきたい」と闘志を燃やす。
昨季まで中心を担ってきた主力選手が進学や就職活動などでチームを離れた。大会の日程上、勝ち上がればダブルヘッダーも想定され、総力戦で挑むことになる。ベテラン勢のさらなる奮起はもちろん、中高生ら伸びしろある若手の成長も求められる。
この春、加入した中学生も即戦力になる。長谷川結乃(啓北中1年)は、昨年末に道内の女子選手で構成する「スノーホワイト」で3番打者として道選抜の全国優勝に貢献した勝負強い打撃が期待され、「一発が持ち味。いつでも出せるように頑張りたい」と意気込む。もう一人の新人、漆沢咲希(啓明中1年)は小柄だが、小技ができ、一塁手と外野をこなせる器用さがある。「みんな野球が上手な選手なので、それに負けないようにし、チームの勝利に貢献したい」と活躍を誓う。
4月から練習試合も精力的にこなしてきたが、チームの雰囲気も悪くない。「人数は減ったが、守れているし、みんな打てている。声も出ているし、ここまでは変わらずにいけている」と森脇主将は話す。大滝裕生雄監督も「誰かに頼れる状況ではない中、個々に責任感が芽生えてくれたら」と期待する。チームの基本でもある”守り勝つ”野球は変わらず、「投手を中心に最少失点に抑えて、最後に1点多ければいい。16人そろえば、それなりに戦えると思う」とひそかに自信を見せる。
昨季は全日本大会3位、東日本大会で準優勝と一定の成績を残しているが、全道では春季大会準優勝と一歩及ばず、秋季大会は5位に沈んだ。全国大会の道代表権獲得のために上位進出が最低条件となることから、森脇主将は「まずは春の大会で優勝して、全国大会へ行きたい」と第一関門突破に挑む構えだ。

















