作者・佐藤巌太郎さん

 物語の主人公は、信長や秀吉の右筆を務めた和久宗是。伊達政宗ともゆかりのある人物です。
 戦国時代を描く場合、合戦のプロセスには、武力争いだけでなく、事前の交渉でどれだけ味方を集められるか、という情報戦の側面があります。その役割を担うのが右筆(取次役)と呼ばれる人たちでした。彼らを主人公にする時、どちらが強いかよりも、相手が何を求めているかを秘密裏に探るミステリー要素が生まれます。
 時代小説や歴史そのものが好きな方以外にも、人間の心理を探る娯楽小説として楽しんでいただければ望外の喜びです。

さとう・がんたろう 1962年、福島県生まれ。中央大法学部卒。2011年、「夢幻の扉」で第91回オール読物新人賞を受賞。16年に「啄木鳥」で第1回決戦!小説大賞、17年に「会津執権の栄誉」で本屋が選ぶ時代小説大賞を受ける。第157回直木賞候補にもなった。他の著書に「将軍の子」、伊達政宗にまつわる女性たちを描いた「伊達女」など。

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