粋なサプライズから始まり、投打に内容のある快勝を収めた。日本ハムの新庄監督は「（この勝利は）大きい。選手たちが幸せだなと思った」とご満悦。思い出の甲子園で、指揮官として初勝利を手にした。

　試合前、新庄監督はメンバー表交換で阪神のユニホームを着て登場。阪神入団時の背番号「６３」で「メンバー交換をしたかった」と理由を説明。自ら要望した岡田監督との記念撮影を行い、球場を大いに沸かせた。

　驚きの演出に呼応するように、選手も躍動。二回に２点を先制すると、五回には万波が豪快に２ラン。１番に入った水谷は七回の２点適時打を含め、プロ初の３安打。先発の伊藤も粘り、六回以降は救援陣が無失点でつないだ。水谷は「憧れの場所。少年時代に返った気持ちでやろうと入った」。指揮官の願い通り、甲子園の雰囲気を楽しんで結果を残した。

　新庄監督が就任した２年前はこのカードで３連敗したものの、今季はパ・リーグ２位チームとして初戦は快勝。「ファイターズは変わったと思ってくれたと思う」。これまでとは一味違うところを見せつけた。