井上尚は「すぐ殿堂入り」 ボクシング

井上尚は「すぐ殿堂入り」 ボクシング
全米ボクシング記者協会のサントリキート会長(本人提供・時事)

 【ニューヨーク時事】全米ボクシング記者協会(BWAA)が選ぶ昨年の最優秀選手賞に、スーパーバンタム級世界主要4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が日本人で初めて選出された。BWAAのジョセフ・サントリキート会長が時事通信の取材に応じ、「受賞者の多くが殿堂に入っている。井上も今すぐ殿堂入りできる」と高く評価した。

 1938年から表彰している歴史がある最優秀選手賞には、過去にモハメド・アリ、マイク・タイソン、フロイド・メイウェザー(いずれも米国)といった名選手が選ばれている。サントリキート会長は井上尚について「素晴らしい1年だった。投票結果は明かせないが、他の候補者に大差をつけた。今後、複数回受賞しても驚かない」と述べた。

 昨年の試合の中でも、7月に世界2団体王者スティーブン・フルトン(米国)にTKO勝ちして4階級制覇を遂げ、米国での評価がさらに高まった。今月6日にニューヨークで開かれるBWAAの表彰式への井上尚の出席が決まると、これまで以上に世界各国から高い関心が寄せられているという。「日本人という枠を超えたスターになりつつある。彼にはKOで試合を終わらせる力があり、ファンを呼び込む魅力がある」。米国では野球の方がボクシングよりも関心が高いと前置きした上で、「(大リーグ・ドジャースの)大谷は(米国で)ビッグスターだが、井上も将来的にその道を歩む可能性はある」と強調した。

 「井上尚は海外でも試合をすべきだ」との声が一部で上がっていることについては、サントリキート会長は一蹴。「外国に出て何かを証明する必要はない。(観客)4万人を集められるわけだから、彼が試合をする場所に世界の注目が集まる。日本でタイトルを防衛し続ければいい」と見解を語った。

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