白老町の2023年度の町内観光入り込み客数は、前年度比6万8974人減の213万2961人だったと町が公表した。200万人を14年ぶりに超えた前年度に比べて減ったものの、200万人台を堅持した。一方、訪日客の増加は堅調で、同3万6003人増の5万1241人だった。円安が追い風となり、台湾や香港、韓国、タイや米国からの来訪が目立った。
町経済振興課は、コロナ禍の影響が落ち着き、各所で来訪者の往来が回復傾向にあるとしながらも、文化施設などへの来訪減やスタッフの人員不足で飲食店などが規模を縮小して営業する現状を減少の要因に挙げた。
22年度に実施した宿泊料の一部を助成する観光振興事業「ウエルカムしらおいキャンペーン」が終了したことや、コロナ禍のマイクロツーリズム需要が一転し、道外へ旅行する人が増えて近場への往来が減少したことも影響したとみている。
宿泊客は10万8223人で同3377人減、日帰り客は202万4738人で同6万5597人減。地区別に見ると、虎杖浜温泉地区(竹浦・虎杖浜)が74万6532人(同6224人増)、白老地区(社台~北吉原地区)が138万6429人(同7万5198人減)だった。
虎杖浜温泉地区は訪日客増により、タラコなど海産物の購入客も増えた。白老地区は宿泊客やポロト湖でのカヌー利用やワカサギ釣りに影響は見られなかったが、ウポポイや白老元陣屋資料館などの文化施設の利用が減り、飲食店や土産物店なども影響を受けた。
同課の担当者は「特産品である白老牛やタラコなどの食体験と合わせて歴史や文化、アクティビティーに興味がある訪日客が増加傾向にある」と分析。中国の団体旅行はコロナ禍後も鈍いままだが、今後は団体旅行の集客と家族単位の旅行客に対するPRを強化したいとしている。
◇白老町の観光入り込み 客数の推移,159万6871人,177万3948人,168万4073人,220万1935人,213万2961人,2019年度,20年度,21年度,22年度,23年度

















