再エネ条例策定へ 苫小牧市 住民説明会を義務付け

再エネ条例策定へ 苫小牧市 住民説明会を義務付け
諮問を受け、再エネ条例案の検討に入る市環境審議会の委員ら

 苫小牧市は「市自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例」(仮称・再エネ条例)を今年度中に策定する考えを明らかにした。脱炭素社会の実現に向け再エネ発電事業を推進する一方、開発行為でまちの自然環境や景観に深刻な影響を与えないようにするのが目的で、事業者に市との事前協議や住民説明会を義務付ける。5月末に市役所で開かれた市環境審議会(八田茂実会長)に策定を諮問した。

 再エネ条例の骨子案によると、対象事業は太陽光発電施設で発電出力10キロワット以上、風力発電施設で高さ15メートル以上。事業者に市との事前協議や周辺住民への説明会の開催を義務付け、「周辺関係者の理解が得られるよう努めなければならない」と定める。事業計画や工事完了届、廃止届などの申請や事業承継した場合の届出も義務付け、市長権限で報告や資料提出を求めたり、立ち入り調査や指導、助言をしたりすることを想定している。

 市ゼロカーボン推進室によると、市内の太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)の認定導入量は道内最多だが、現時点で事業者との地域間のトラブルは起きていない。一方、総務省によると、全国の約4割超の自治体で再エネ事業に起因するトラブルが確認され、開発場所での土砂流出やのり面崩壊、火災の発生、景観の悪化などが起き、未解決の事例もあるという。

 近年、こうした問題を背景に条例制定の動きが広がっており、胆振管内東部の厚真、安平、白老3町では条例を施行済み。岩倉博文市長は「再エネの最大限の導入促進を図りながら、苫小牧市の美しい景観、豊かな自然環境を将来に引き継いでいく必要がある」としている。

 同審議会では専門部会を設置し、11月をめどに答申をまとめる予定。市は12月にも素案を示し、パブリックコメント(意見公募)などを経て、来年2月までに成案化したい考えだ。

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