停滞していたムードを振り払う一発になった。2試合連続で零封負けを喫していた日本ハムが、一回2死から3連打で1点を先取。なおも二、三塁で万波が3ランを放ち、早々に主導権を握った。
マウンドには防御率1点台を誇る中日の小笠原。万波は速球2球で簡単に追い込まれ、「差し込まれていたので、思い切って振った」。4球目の147キロを左中間席へ運び、拳を握ってダイヤモンドを一周した。
本塁打はこれでチーム最多の8号。25本塁打を放ってブレークした昨季を超えるような勢いこそないが、打点もチームトップだ。打率は一時、2割台前半まで落ち込んだが、9日まで7試合連続安打をマークするなど調子が上がってきた。
真価を問われる今シーズン。40本塁打以上を目標に掲げていた中で、ここまでペースは鈍い。「ホームランはいくらでも打ちたい。絶対に1点が入るのはホームランだけ」と、こだわりを口にしていた万波。若き主砲が波に乗れば、チームの勢いもおのずと上向いていくはずだ。














