苫小牧市社会福祉協議会地域福祉課の新田朋章さん(48)と那須智孝さん(30)は、1月の能登半島地震で被災した石川県志賀町の災害ボランティアセンター(災害ボラセン)の運営支援に当たった。混乱が続く被災地の様子を目の当たりにした2人は「災害ボラセンのスムーズな運営には、地元住民の協力が不可欠と実感した」と口をそろえる。
市社協は道社協を通じ、新田さんを3月中旬、那須さんを5月中旬にそれぞれ志賀町社協が運営する災害ボラセンの応援に派遣した。期間はそれぞれ1週間。
新田さんは災害ボラセンに被災者が寄せる支援依頼に応えるため、具体的な活動内容や必要な人員、資材、活動場所への行き方などの詳細を現地で確認する「現地調査班」に配属された。
「がれきを撤去してほしい」という依頼を受けた時は▽がれきの種類▽手作業で可能か▽活動場所の安全は確保されているかなどを見極め、次の「マッチング班」につなぐ役目を担った。
困り事を抱えながらも「こんな事を頼んだら申し訳ない」とためらう被災者や「足腰の悪い自分が避難所にいたら迷惑を掛ける」と、倒壊の危険性がある自宅で暮らし続ける高齢者らと出会ったという新田さん。被災者の複雑な心境に触れ、「災害ボラセンや避難所の役割を丁寧に説明する必要性を感じた」と話す。
那須さんは「現地調査班」の情報を基に、各地から集まった災害ボランティアと依頼主をつなぐ「マッチング班」に配属。当時は発災から4カ月以上経過し、居住空間に加え、地震で壊れた納屋や敷地内にある灯籠などの撤去を求める依頼が目立った。被災地の混乱は続いており、マッチングを待つ案件が100件を超えていたという。
同じように他の地域から派遣された社協の職員と協力しながらの業務となったが、見知らぬ地域での業務は想像以上に難しかったと那須さん。「土地勘がないため、マッチングがスムーズにいかない場面もあった。疲弊した現地の社協職員の手助けになればという一心で活動したが反省は多い」と振り返る。
初めて被災地での災害ボラセン業務を経験した2人は、共に「地域をよく知る地元住民の存在が大きな力になった」と強調する。
市社協は市民の立場で災害ボラセンの運営をサポートする「防災ボランティア」登録事業など地域住民と協働の防災体制づくりに取り組んでおり、「今行っている事業の意義を改めて感じた」と新田さん。那須さんも「平時からのつながりを大切にしていきたい」と力を込めた。
















