【パリ時事】テニスの全仏オープン車いす部門の男子シングルスで、18歳の小田凱人(東海理化)が2連覇を果たした。今夏のパリ・パラリンピックの舞台でもあるローランギャロスで確かな手応えと大きな収穫を得た。
小田は1回戦から決勝までの4試合を全てストレート勝ち。攻撃的なテニスで強さを示した。グスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン)と対戦した決勝では第1セットに5―2から追い付かれながら振り切るなど勝負強さも発揮。「自分で自分に与えた課題、壁を乗り越えてやってきている。パリ・パラへ向けてすごくいい感じだと思う」と確かな手応えを口にした。
大きな収穫も得られた。パラリンピックで最大のライバルとなるアルフィー・ヒューエット(英国)が準決勝で敗れ、シングルスでは当たらなかった。しかし、ダブルス決勝で対戦。「サーブが速くなったし、より攻撃的なテニスをしていた。シングルスでもそうなってくると感じた」。ダブルスとはいえパラ本番の舞台で打ち合い、新たな発見があったことも大きかった。
全仏の決勝がセンターコートで行われなかったことも、今後の発奮材料になりそうだ。「センターでできると思っていた。またパリ・パラで来るので、その時はもっと大きな舞台で戦いたい」。今夏の決戦を見据え、小田は力強く語った。

















