配偶者らパートナーからの暴力(DV)被害者の保護や自立支援を手掛ける苫小牧市のNPO法人ウィメンズ結(ゆい)が、2023年度に受け付けた相談の延べ件数は前年度比1007件減の2733件だった。緊急避難施設(シェルター)に身を寄せた人の中には、子どもを連れた若い世代も目立った。同法人は新法施行を踏まえDV被害者に限らず、生活困窮や家族関係の悪化などの問題を抱える女性の支援にも力を入れる。
同法人は電話や面談などで、DV被害女性からの相談に対応。23年度の新規相談は49件で、道内の他自治体から寄せられたものが約4割を占めたという。
深刻な暴力で命の危険を感じるなどしてシェルター利用に至った人は19人。約半数が市のDV相談窓口・配偶者暴力支援センターの仲介だった。多くが20~30代で、同伴した子どもは31人を数えた。
性的、経済的な暴力を受けている人の中にはDV被害を受けていることに気付かず、周囲の勧めで相談に至ったケースも。加害者に挑発され、自身も加害者に暴力を振るってしまい「自分も加害者だから」と、助けを求めにくい状況に追い込まれていた人もいたという。
同法人は「DVの知識は社会に浸透してきたが、自分事として考えられる人は少ない」と説く。
23年度は市の委託事業として市内の中学校や高校17校で、交際相手からの暴力「デートDV」をテーマにした出前授業を展開。中学生向けプログラムは、ジェンダーの視点なども盛った内容に見直した。
今年度はこれら事業の継続に加え、性的な被害や家庭内の暴力、地域での孤立、貧困などによって日常生活を送ることが困難な女性からの相談や一時保護にも対応。4月に施行された新法・困難な問題を抱える女性への支援に関する法律に基づく取り組みで、同法人は「社会ではいまだに男女は対等ではなく、一つずつ活動を重ねていく必要がある」としている。
















