帝国データバンク札幌支店は、金利上昇による道内企業の影響調査結果を発表した。事業への影響について「マイナスの影響の方が大きい」と回答した企業は36.3%で、4割近くとなった。一方、「どちらとも言えない(プラスとマイナス両方で相殺)」が35.9%。「影響はない」が13.6%。「プラスの影響の方が大きい」と回答した企業は2.9%にとどまった。
「マイナスの影響の方が大きい」と回答した企業の業界別では、車両や倉庫施設などへの一定の設備投資が必要となる運輸・倉庫が54.2%でトップ。これに住宅ローン金利の上昇で、住宅購入が抑制されることが懸念される不動産が52.4%で続いた。
「プラスの影響の方が大きい」とした企業の業界別では、貸出金の利回りの改善による収益性の向上などが期待される金融が41.7%で突出。以下、農・林・水産が9.1%、サービスが5.6%の順。
「マイナスの影響の方が大きい」と回答した企業からは「運転資金を確保しながらコロナ禍で増加した有利子負債の削減を図っていくことが課題。そのためには売り上げ確保と経費削減の双方を同時併行で行っていくことが必要と考えている」(飲食料品卸)や、「新築住宅工事の着工に関し住宅ローン金利の上昇が懸念される。建材や設備機器などのコスト負担も増加しており厳しい受注環境が続いている」との声が上がっている。
一方、「どちらとも言えない」と回答した企業からは「現在、特に金融機関からの借り入れを行わずに事業を行っているため特に影響を受けることはないが、今後、大規模な設備投資を行うと想定した場合、金利上昇はマイナス要因として影響を受ける可能性がある」(建設)との指摘も出ている。
同支店では「金融政策の正常化は、長期的にみて日本経済にはプラスの影響が期待できる」とし、長らく続いた金融緩和から引き締めへの転換局面を迎えていることを強調。「企業においても『金利のある世界』に対応できる意識の切り替えや体力の強化が必要となる」と提言している。
調査は4月16~30日に、道内企業1133社を対象に実施。487社から回答を得た。回答率43.0%。
















