運航会社提訴の遺族ら会見 「手をつなぎたくてもできない」 観光船沈没事故

運航会社提訴の遺族ら会見 「手をつなぎたくてもできない」 観光船沈没事故
運航会社「知床遊覧船」と桂田精一社長を提訴後、記者会見する弁護団 =3日午後、札幌市

 2022年4月、知床半島沖で死者・行方不明者26人を出した観光船「KAZU 1(カズワン)」沈没事故で3日、乗客14人の遺族ら29人がカズワンの運航会社「知床遊覧船」(オホーツク管内斜里町)と桂田精一社長(61)を相手取って約14億9900万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こし、提訴後に原告のうち12人がオンラインで記者会見した。

 事故で息子(7)が行方不明になっている男性(52)は「私たちは家族と話がしたくても、手をつなぎたくてもできない」と声をつまらせながら悲痛な胸の内を明かし、「今回のことは事故ではなく事件。船が出航しなければ事件は起きなかった」と訴えた。

 34歳の息子を亡くした男性(67)は「(桂田社長は)誠意があるなら潔く自分の責任を認めてほしい」と憤りをあらわにした。

 原告は訴状で、桂田社長の責任について、船首付近のハッチのふたが適切に閉鎖できない状態で、気象庁から出航を中止すべき基準を超えた風速や波高の予報が出ていたにもかかわらず、死亡した豊田徳幸船長=当時(54)=と出航を決め事故を発生させたと主張。安全確保の基本的な注意義務に著しく違反していた船長を「指揮監督できる唯一の者だった」などと指摘した。

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