苫小牧のアイスホッケー少年団バーニングバレットに所属するDF山田一桜(やまだ・いっさ)=美園小=、FW楠木旺辰(くすのき・おうしん)=拓勇小=の6年生コンビが6月、カナダ西部のケロウナで開かれた招待制の国際大会「コースト2コースト・インターナショナルカップ」に出場し、チーム一丸での銅メダル獲得に貢献し、活躍してきた。両人は最終日にあった「オールスター戦」出場選手にも選ばれ、貴重な経験を積んで「本当に楽しかった」と声をそろえる。
大会主催者の招きに日本からは大北アイスホッケースクール(OHS)=東京=を運営する大北照彦代表(48)が呼応して参加。コンビは誕生年による「2012」チームの国際試合で首都圏や大阪の仲間と組むOHS一員としてカナダ、米国、フィンランド、韓国や各国混成チームなどと対戦した。予選でOHSは2位につけ、7チームの決勝トーナメント1回戦ではトロントを2―0で退けた。準決勝のオールワールドには2―5で振り切られたものの、大会当初から通算5勝3敗と戦果を上げてきた。
二人はOHSが催した昨年11月のカナダ・カルガリー合宿や4月にあった香港での国際大会にも自主参加して、海外挑戦歴を重ねていた。
日本出発で現地に2週またぎで滞在し、試合に打ち込んだ。山田は「他の国の選手はフィジカルの能力が高くてプレーのスピードも速かった。けれど、負けないように全力で諦めないようにやった」と語る。楠木も海外勢の「シュートのスピードが速いし、フィジカルもすごかった。スケーティング技術は高かった」としながらも「僕らのチームはスピードを持っていた。武器になったと思う」との手応えだ。
小学1年からバーニングバレットでホッケーを続ける両人はそれぞれの父親がアジアリーグや大学の元選手とあって、競技力向上に余念がない。テレビではNHLスタンレーカップの試合中継が耳目を集める時期とも重なり、カナダの充実したスポーツ文化にもたっぷり触れた。また、ホテルでは試合でのパワー発揮につながった日本食が準備されている環境づくりにも感謝していた。
2000年からスクールを運営してきた大北代表は苫小牧出身で元古河電工FW。二人について「山田は攻撃的なDF。シュート力がある。貴重な得点を決めた」とし、「楠木は運動量を生かした攻撃が得意。ムードメーカーでポイントを稼いだ」と評価する。これまでも試合でできたことと、できなかったことを消化してスキルを高めてきた伸びしろに期待する。アイスホッケーを通じ、「人間力、傾聴力や取り組む姿勢を学び、競技者を超えて一個人として豊かな人生を歩んでほしい」と成長を温かく見守っている。













