卓球は6日、団体の準々決勝が行われ、男子の日本は台湾を3―1で下し、準決勝に進んだ。第1試合のダブルスで戸上隼輔(井村屋グループ)篠塚大登(愛知工大)組がストレート勝ち。シングルスは張本智和(智和企画)が2―3で競り負けた後、戸上、張本智で連勝した。7日の準決勝でスウェーデンと対戦する。
女子の日本はタイを3―0で退けた。ダブルスの早田ひな(日本生命)平野美宇(木下グループ)組、シングルスの張本美和(木下グループ)と平野がいずれもストレートで快勝した。準決勝は8日に行われ、ドイツ―インドの勝者と対戦。
「一撃必殺」のフォア決まる 戸上
張本智がエース対決で敗れ、1―1で回ってきた第3試合。戸上はこの状況を「おいしすぎるでしょ」と受け止めた。根っからのプロレス好きは、注目が集まるほど闘志がたぎる。
中陣でのラリー戦で圧倒した。特に決まったのはフォアハンドドライブ。足もよく動いており、回り込んで次々と強打を浴びせた。「きょうは俺が主役だというのをみんなにアピールできた」。勝利が決まると両手を掲げ、観衆をあおるしぐさも見せた。
戸上にとってフォアドライブは「一撃必殺」。卓球を始めた当初から磨いてきたもので、張本智に「中国選手と同じぐらいの威力」と評されたこともある。シングルスではその武器を発揮し切れず3回戦で敗退したものの、団体では振りの鋭さが戻ってきた。
初出場ながら生き生きと戦う戸上に、男子の田勢監督は「力を発揮してくれている。本当に頼もしい」と目を細める。林昀儒を擁する台湾は手ごわい相手だったが、2番手以降の力の差が明暗を分けた。
頼もしい2番手 平野、大車輪の活躍
左腕に故障を抱えるエース早田をカバーするように、同学年の平野が奮闘している。1回戦に続き、タイとの準々決勝でもチームに2勝をもたらす働きぶり。「試合をするのがとても幸せ」と充実感をにじませた。
国際大会では2年ぶりとなった早田とのダブルスでは、徐々にコンビネーションが良くなってきた。直近の大会では平野と張本美が組んでいたが、女子の渡辺監督はもともとこのペアリングも想定していたという。
幼い頃から切磋琢磨(せっさたくま)してきたライバル同士。平野は「すごく合っているんじゃないかなと思う」と自信を見せる。互いの強力なフォアハンドを軸にした攻めは圧巻。以前は左打ちの石川佳純とペアになることが多く、同じく左の相方の生かし方もよく分かっている。
第2シードとして順当に勝ち上がってきたが、4強となれば相手のレベルは格段に上がる。「ここからが本番。その気持ちを強く持って臨みたい」。中国が待つであろう決勝まで、一気に駆け上がりたい。




















