苫小牧漁業協同組合(伊藤信孝組合長)は7日、王鰈(おうちょう)のブランド名がある高級カレイ、マツカワの稚魚約10万匹を苫小牧沖に放流した。今年はコスト削減を図ろうと、小型サイズで例年の倍以上を放し、関係者は「今回も無事に育ってくれたら」と願いを込めた。
胆振、日高、渡島地区の漁協などで組織する、えりも以西栽培漁業振興推進協議会が、2006年から展開する「育てる漁業」。北海道栽培漁業振興公社伊達事業所で育てた稚魚を毎夏、胆振太平洋海域で放流しており、安定した漁獲につなげている。
今年の稚魚は3月24日に生まれ、平均体長は7センチ、体重は6グラムで約10万匹。昨年8月に平均体長約8・3センチ、体重8・7グラムを約4万1700匹を放したのと比べ、小ぶりだが数量は大幅に増加。苫小牧沖では21年にも小型放流を試験した実績がある。
7日は苫小牧港・西港漁港区で漁船「鮭漁丸」に稚魚の入った水槽を積み、漁業者をはじめ、同漁協や同事業所の職員ら計14人を乗せて苫小牧沖に。苫小牧川河口付近から400~500メートルほど沖合で一斉に放ち、稚魚は大海原へと泳ぎだした。
マツカワは、同海域で年間漁獲量が100トンを超える貴重な資源で、放流から数年で王鰈のブランド名を名乗れる体長35センチ以上に成長する。今年から漁業者になった村上琉生さん(20)は初めて放流作業に加わり「成長してくれるのが楽しみ」と顔をほころばせた。
















