白老アイヌ協会(山丸和幸理事長)は10日、第20回白老アイヌ碑先祖供養祭を町高砂町2の白老アイヌ民族記念広場で開いた。大塩英男町長や民族共生象徴空間(ウポポイ)運営本部の村木美幸本部長、町議や協会関係者ら計約80人が出席し、厳かに先祖の霊を供養した。
先祖供養はアイヌ語で「シンヌラッパ」と言い、同協会の新井田幹夫さんが祭司を務め、火の神に感謝の祈りをささげた。出席者らが、それぞれの先祖に語り掛けながら祭壇に供物をささげる「イチャルパ」も行われた。
この後、「チェプオハウ」(サケの汁物)などのアイヌ伝統料理を試食。春採アイヌ古式舞踊釧路リムセ保存会(富樫正枝会長)によるサルルンリムセ(ツルの踊り)などの古式舞踊も披露され、先祖の霊をしのんだ。
山丸理事長は「先人から受け継いだ精神を伝承しながら若い人々の育成に努力し、頑張ってまいりたい」とあいさつ。来賓の大塩町長は「11月に先住民族交流のため台湾の花蓮県秀林郷を訪れる。意義深い交流にしたい」と述べた。

















