戦後最短の解散・総選挙 道内各党が準備加速 6党派から37人出馬予定

戦後最短の解散・総選挙 道内各党が準備加速 6党派から37人出馬予定

 自民党の石破茂総裁が新首相に就任し、9日に衆院を解散、15日公示、27日投開票の日程で総選挙を行うと表明したことで、道内の各政党も一気に選挙モードに突入している。道内12小選挙区では3日時点で、苫小牧民報の調べで6党派から計37人が出馬予定。1日の首相就任日から戦後最短の解散・総選挙となり、道内では野党連携で競合区の候補者調整が公示日までに間に合うかが焦点となる。政治とカネの問題を最大の争点に、道内では数多くが激戦区となっている。

 ◆各党臨戦態勢

 自民党道連は2日に選対本部(本部長・岩本剛人参院議員)を設置、臨戦態勢に入った。小選挙区には現職8人、新人3人の計11人を擁立し同日、党本部に公認申請した。週明けの7日から全国の公認申請を石破新執行部が一斉に審査するが、派閥の裏金議員の処遇が焦点となる。公認の可否は解散日の9日に党本部から発表される見通し。党に逆風が吹く中、「われわれ自民党は土俵際。石破新総裁の下で信頼を回復し、党勢拡大、立て直しを図りたい」(村木中幹事長)。中村裕之会長も「自公の安定政権の必要性を訴えていく」と強調。最低でも前回(6議席)以上の議席獲得を目指す。

 立憲民主党道連は全12小選挙区に候補を擁立。現職8人、前職1人、新人3人が出馬する。9月25日には立憲と国民民主党道連、連合北海道、北海道農民政治力会議の4軸で構成する「民主連絡調整会議」の合同選対本部(本部長・逢坂誠二衆院議員)も立ち上げ、臨戦態勢に入っている。国民道連は今回、小選挙区に候補を擁立せず、立憲・国民が全選挙区でタッグを組む形になる。逢坂本部長は「でたらめな政治に終止符を打たなければならない」と自民の裏金問題を厳しく批判。前回(5議席)から上積みし、道内での与野党逆転を狙う。

 公明党道本部は自公協力の象徴区の道10区に現職1人を擁立し、6選を目指す。阿知良寛美幹事長は自民の裏金問題による影響は少なくないとみており、「まずは政治への信頼回復が第一だ。そこから党の政策、自公の安定政権の必要性を訴えていく」との姿勢だ。

 共産党道委員会はこれまで新人8人を小選挙区に擁立。千葉隆委員長は「石破首相は裏金問題、旧統一教会との癒着への再調査を拒否しており、国民の信頼を回復することは到底できない」と批判。小選挙区で共産票を掘り起こし、比例での議席奪還を狙っている。

 この他、日本維新の会も札幌圏の道1~3区に新人3人を擁立。こちらも小選挙区で維新票を掘り起こし、比例で議席奪取を目指す。参政党も道1区に新人1人を擁立している。

 ◆野党競合区の行方

 公示まで10日余りに迫る中、道内では野党の選挙協力が不透明なまま推移している。9月26日には市民団体「戦争させない市民の風・北海道」が立憲道連、共産道委、社民道連の3党に、小選挙区で自公の与党勢力と「1対1」の構図をつくる努力を求めた。

 道内12小選挙区では、道1~3区は立憲、共産、維新の野党候補が競合。道4、6、8、9、11区は立憲と共産の候補が競合している。公示までの短期間に、「1対1」の構図がどこまでつくれるかが、最大の焦点となっている。「ここまでくれば、道連レベルではなく党本部レベルでの政治決断になるのでは」(立憲道連幹部)との観測も流れる。共倒れをどこまで回避できるか。自公の過半数割れを目指して、党本部レベルでぎりぎりの最終調整が進められている。

 ◆与野党伯仲の歴史

 道内では小選挙区比例代表並立制が導入されて初の選挙となった1996年以降、与野党伯仲の激戦を繰り広げてきた歴史がある。「政権交代」の風が吹いた2009年は旧民主が11勝し、自民(1勝)に圧勝。逆に自民が「政権奪還」した12年は自民が11勝、公明1勝と与党勢力が完勝。3年前の前回(21年)は、自民6勝、公明1勝、立憲5勝と与野党が拮抗(きっこう)している。共に党首が交代し、「石破・自民対野田・立憲」が初めてぶつかる今回も道内は接戦区が多く、激戦模様だ。

(編集委員・札幌支社長、広江渡)

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