苫小牧西陸上クラブの山口琉生(苫小牧若草小6年)が、9月29日に函館市で行われた第37回南部忠平記念陸上競技大会の小学6年男子100メートルの部で大会新の12秒92をマークし、準優勝を果たした。陸上競技を始めてからわずか5カ月での快挙。山口は「驚いたけど、うれしい」と喜びを語る。
大会は全道の11陸上競技協会から推薦を受けた選手が出場。小学6年男子100メートルは24人(1人欠場)がタイムレースで順位を競った。
山口が競技を始めたのは今年5月。学校の授業で100メートル走のタイムを計ったことがきっかけだ。14秒台前半を記録し、教諭にも大会出場を勧められ、同級生が所属する苫西陸クに入団した。6月の地区大会に初めて出場すると、見事14秒36で優勝を果たした。その後も練習を重ね、各地の大会に出場。タイムを13秒台にまで伸ばし、苫小牧陸協の推薦選手に選ばれた。
9月中旬には、「他地域の同学年選手に勝ちたい」と、川崎静一郞記念大会に挑戦し、スタートで加速する低い姿勢を意識して疾走。13秒の壁を突破し、自己ベストの12秒94をマークした。
急成長を遂げて臨んだ南部忠平記念大会。後半の追い込みを得意とする山口は、4番手から2番手まで順位を上げ、自己ベストかつ大会記録(12秒94、2013年)を更新する12秒92で、準優勝に輝いた。1位選手(記録=12秒56)には及ばなかったものの「川崎記念では上体を早く起こし過ぎたが、(今大会では)加速が不十分だった。タイミングを意識したが、思うようにいかなかった」と好成績にも課題を挙げ、さらなる高みを見据える。
父の慎さん(38)は「何かスポーツに取り組んでほしいと思っていた」と語る。自身、学生時代にアイスホッケーや柔道、砲丸投げなど、さまざまなスポーツに取り組んできたこともあり「息子と目標を設定するとき、1学年上の標準タイムを目標にしよう―と挑戦してきた。高学年になって体も大きく成長し、記録が出るようになったのでは」とさらなる活躍に期待する。
山口は「これ―という大きな目標はないが、『勝ちたい』と思う選手との直接対決で勝利したときは、とてもうれしい」とし、「自己タイムを伸ばし、楽しみながら陸上を続けていきたい」と語る。

















