18日、人材テーマに労使懇談会 全日本海員組合道地方支部

18日、人材テーマに労使懇談会 全日本海員組合道地方支部
道内では初開催となる労使懇談会について説明する遠藤地方支部長

 全日本海員組合北海道地方支部(苫小牧市元中野町)は18日、札幌市内で海運・水産産業の船員不足問題などをテーマに官学も加わった労使懇談会を開く。現状認識や課題の共有などが狙いで、同業界では道内初の試み。企業や団体、教育機関など約30団体が参加予定。それぞれの立場から課題点などを示してもらい、改善に結びつけたい考えだ。

 若年層を中心とした人材確保策を業界全体で進めようと、同支部が関係機関に働きかけて開催が決まった。会合には、道内の海運、水産会社と北海道運輸局、水産高校など道内船員教育機関から60人程度が集まる見通し。若年労働者の確保・育成を議題に▽各社の現状と課題▽学校紹介、在学生の就職状況▽その他諸問題―などで意見交換する。

 懇談会を企画した遠藤飾地方支部長は同懇談会の開催意義について、海運・水産業界が高齢化し、水産学校の卒業者など若年層も別の業界に就職して人手不足になっている現状を指摘。「若年層をどう確保するかが今後の課題。今のうちにできることを進めたい」と語る。

 人材確保をテーマとした労使懇談会は関西や九州などの地方支部で開催実績があるが、道内は今回初めて。現状に対する共通認識と意見交換を通じた対応策の進展などに期待を寄せており、「各機関の情報共有の場として定期的に開催したい」と語る。

 全日本海員組合は、船員や海事関係産業の従事者など、船や港などで働く労働者で組織される労働組合。日本人の組合員は全国で約2万人に上り、道内には同支部に加え、道北、道東、道南と計四つの支部がある。

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