記者コラム風 「復興」

 厚真、安平、むかわの東胆振3町をはじめ、道内各地に大きな被害をもたらした胆振東部地震から1年が過ぎた。最大震度7を観測した厚真町では、土砂崩れで緑を失った山々や、つぶれたままの状態で残されている家屋など、被災した現場の惨状がまだあちこちに残り、安平、むかわの両町も町の景色はがらりと変わった。

 1年前の9月6日午前3時7分、恐らくかつてなかったであろう揺れを経験した当事者にしか分からないこと、家族や友人を亡くした人たちの苦しみや悲しみに触れた。悔しさや無念を心の奥底にしまって懸命に前を向く人、目に涙を浮かべながら今の心境を語る人、振る舞い方は人それぞれだが、地震で味わった記憶は想像を絶するものがある。軽々しく口にするのは申し訳ないと思ってしまう。

 8月下旬に厚真町内で開かれた「あつま復興未来会議」の席上、長岡技術科学大学の上村靖司教授が2004年新潟県中越地震の経験から、「時間がたって振り返ってみた時に、町民が『復興した』と思えば、それが復興だ」と話していた。時間はかかるが、その日は必ずやってくる―。そう信じて、一日一日を過ごす。(石)

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