文部科学省の次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトの一環で、全国14大学の学生24人がこのほど、千歳市支笏湖温泉のホテルで、樽前山実習の成果発表会を開いた。学生たちは6グループに分かれ、現地観測などで得た考察をプレゼンテーションした。
プロジェクトは2016年度、東北大を事務局にスタートした。メンバーは防災の観点からも活躍できる研究者の育成を目的に東大、早大など全国の16大学を中心に構成している。
樽前山での実習は7日に始まった。学生たちは「地球物理」「地質・岩石学」「火山ガス」の三つのグループに分かれ、それぞれが普段大学で研究する専門分野とは異なる領域で樽前山を観測し、調査した。
登山道で収集した軽石を切断機で切って断面を観察したり、特殊な観測機材を使って磁場の状況、火山ガスの濃度や種類を計測。ガスマスクを身に付け、溶岩ドームのA火口で火山ガスの成分分析もした。
最終日の13日の発表会で、学生は実習成果を報告。A火口では1日当たり約2・1トンの二酸化硫黄が出ている可能性があることや、火山ガスの90%が同硫黄から組成されていることなどを発表した。質疑応答では「溶岩ドーム内部の様子をどのように想定しているか」などと意見交換していた。
「火山ガスの測定などに取り組めてとても有意義だった」と、東北大学大学院で岩石学を専攻する荒尾真成(まさなり)さん(23)=修士課程1年=。プロジェクト責任者で東北大学の西村太志(たけし)教授(56)は全国的に火山学者が少ない現状に触れ、「学生たちが普段と違う分野の実習に取り組む中で、火山研究者として幅広い視野を持ってもらえれば」と話した。
















