苫小牧市は16日、市立中央図書館で、認知症当事者や家族、地域住民らが一堂に会して交流するイベントを開いた。市民約50人が若年性認知症の家族を介護する市民の講演に耳を傾けたほか、関連図書を手に取り、認知症への理解を深めた。
29日まで同館で開催中の認知症啓発事業「認知症フレンドリー図書館」の一環。WHO(世界保健機関)などが進める世界アルツハイマーデー(21日)にちなんで、初めて企画された。
若年性認知症の家族を抱える市民による講演で、2011年から60代の母を介護している高砂町の女性(33)は「家族と向き合うため、介護者は孤独になりがちだが、地域や友人などの声掛けに救われる」と強調。「介護者も周囲に状況を伝え、助けを求める勇気を持って」と呼び掛けた。
定年退職後の09年から妻の異変に気付き、介護に当たっているという沼ノ端中央の男性(70)も「地域や公的支援、家族の支えが力になった」と告白。「医師の診察にかかる上で、状況を克明に記録したメモも役立った」と述べた。
講演を聴いた北光町の小松冨佐子さん(72)は「夫と2人暮らし。介護の問題は人ごとではない。当事者の話を聞けたのは貴重で、家族の支えが大切だと改めて思い知った」と話していた。
会場では、認知症をテーマにした絵本の読み聞かせや講演参加者らの交流会なども行われた。市東地域包括支援センター職員で、認知症地域支援推進員の伊藤靖代さん(46)は「認知症の現状を知ってもらう機会として、今後も定期的にこうしたイベントを開いていければ」と話していた。
















