18年度 児童虐待、最多の597件 室蘭児相

18年度 児童虐待、最多の597件 室蘭児相

 室蘭児童相談所(室蘭市)が2018年度に児童虐待の相談・通告を受けて対応した件数は、前年度比155件増の597件(速報値)に上り、5年連続で過去最多を更新した。子どもの前で親が配偶者に暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」に関わる通告の増加を背景に、「心理的虐待」が全体の7割を占めた。

 室蘭児相は、虐待が疑われるとして相談・通告を受けた件数(受理件数)と、事実確認などを行った上で虐待と認定、対応した件数を公表。通告、認定共に人数を件数としてカウントしている。

 18年度は644件の通告を受理し、うち597件を虐待と認定。虐待種別で最も多かったのは心理的虐待で、前年度比95件増の419件だった。70・2%を占め、全国平均55・3%を上回った。食事や衣服を適切に与えない、子どもだけで長時間放置するといった養育怠慢(ネグレクト)は38件増の95件(15・9%)、殴る、蹴るなどの身体的虐待は23件増の80件(13・4%)で、性的虐待も3件あった。

 虐待被害を受けた597人のうち、約半数に当たる308人が未就学児。小学生は約3割の183人、中学生以上は約2割の106人だった。虐待を認定後、室蘭児相の児童福祉司などが保護者に適切な養育について助言・指導する「面接指導」をしたケースが9割に上った一方、約20人が児童福祉施設の入所につながった。

 主な虐待者の約6割が、実父または実父以外の父。通告件数の約6割が警察からだった。室蘭児相の担当者は「子どもに直接危害を加えなくても、配偶者間の暴力(DV)を子どもに見せることも心理的な虐待であるという認識が広がり、DV事案に対応する警察からの通告が増えている」と言う。

 被害に遭った子どものうち、約半数の283人が苫小牧市内在住。室蘭児相が担当する4市14町の中では同市が最多となっている。道は市が21年度に双葉町に開設する児童相談複合施設内に室蘭児相の分室を置くことで、深刻化する児童虐待問題への対応を強化する。

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