ラムサール条約登録湿地のウトナイ湖や周辺の環境保全について学ぶ初のフォーラム「あいLOVEうとない」が21日、苫小牧市文化交流センターで開かれた。市民84人が、同湖周辺の動植物の生態に詳しい専門家の話に耳を傾けた。
ウトナイ湖の北西側の山林がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の候補地になっていることから、湖周辺湿地の保全を考える上で重要な地域であることを市民に知ってもらおう―と、苫小牧市、白老町の住民有志でつくる実行委員会が企画した。
ゆうふつ原野自然情報センター(苫小牧市)を主宰する村井雅之さんは、同湖について「鳥類、昆虫の重要な生育環境であり、エゾシカやヒグマなど野生生物の移動経路にもなっている。まさに生き物たちの交差点だ」と強調した。
その上で「河川上流部で森林伐採を伴う大規模開発が進行すると、土壌の保水能力が弱まる。土砂流入により水深の低下を招き、水害の危険性が高まる」と指摘。「ラムサール条約が求める環境管理計画を作成し、湖と流域の保全を明確にすべきだ」と訴えた。
登別市のヒグマ学習センター代表の前田菜穂子さんは、IR候補地周辺に暮らすヒグマの生態について解説した。「苫小牧のヒグマは環境省で絶滅の恐れがある地域個体群に指定され、保護しなければならない動物」と力説。「苫小牧地域はヒグマの遺伝子の交差点として重要な位置にある」と、開発が進むことに懸念を示していた。
















