環境配慮などに課題 IR論戦、苫小牧市への誘致想定 道議会予算特別委

環境配慮などに課題 IR論戦、苫小牧市への誘致想定 道議会予算特別委

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の本道誘致の是非を検討する道は9月30日の道議会予算特別委員会で、優先候補地となる苫小牧市植苗地区に誘致した場合の課題について言及した。森秀生観光局参事は「ラムサール条約に登録されているウトナイ湖の上流に位置する未開発の森林原野」と説明し、開発に当たっては「各種規制の対応や環境面の配慮はもとより、上下水道やアクセス道路のインフラ整備の手法などの課題がある」との認識を示した。笠井龍司氏(自民党・道民会議)の質問に答えた。

 笠井氏はIR整備法により社会的影響対策は「入場規制の依存症対策や治安対策、マネーロンダリング対策など世界的に厳しいものになる」と指摘し、「道は国の対策をどのように認識しているのか。道独自のさらなる対策が必要と考えているのか」と迫った。

 槇信彦観光局長は国の社会的影響対策について「ギャンブル依存症対策に成功したシンガポールの取り組みを参考に厳しいカジノ規制を設けている」と説明。「カジノ管理委員会の厳格な管理・監督の下で、未成年者や反社会勢力も入場を禁止し、事業者にマネーロンダリング対策を義務付けるなど、社会的影響の最小化に資する制度が相当程度、担保されている」との認識を示した。これらに加え「IR整備法や基本方針案では、事業者にさらなる対策を講じることが求められている」と指摘し、道がIRを誘致する場合は「誘致プロセスの中で具体的な取り組みを検討し、区域整備計画や事業者との実施協定の中に反映させていくことが必要」との姿勢を示した。

 また、笠井氏は、道が今春にまとめたIRの「基本的な考え方」で、毎年200億円を見込むIRの納付金収入の活用方法を質問。槇観光局長は昨年度に開催した有識者懇談会の中では「納付金の活用例として、IRを核とした北海道観光のプロモーション、全道への送客機能を高めるための2次交通の整備、既存のギャンブルを含めた総合的な依存症対策などが示されている」と説明。IRを誘致する場合は「区域認定プロセスの中で、さらに具体的な活用策を検討する」と強調し、「その内容に応じて適切な配分について誘致する自治体とも協議する必要がある」と答弁した。

 IRをめぐり、予算特別委では1日も沖田清志氏(民主・道民連合、苫小牧市区)と真下紀子氏(共産党)が質疑に立ち、論戦を続行する。

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