苫小牧市内で末期がん患者や家族らの話に耳を傾ける活動を続けている、苫小牧傾聴ボランティア・アガペーの会(清野邦弘会長)。現在は医療機関での活動がメインだが、自宅で最期の時間を過ごす人たちへの支援を充実させるため、12日から市民活動センターで全3回のホスピスボランティア養成講座を開く。
医療、福祉施設や高齢者宅などを訪れて傾聴活動に取り組むアガペーの会は、2003年9月に設立。現在、会員は約50人で患者、高齢者の心に寄り添う活動をモットーにしている。
末期がん患者などの緩和ケアにも傾聴を―というメンバーの声を受け、14年ごろからは医療や福祉の専門家を迎え、ホスピスボランティアについて学びを重ねてきた。
昨年2月、15人の有志で会の中に緩和ケアボランティア「虹」を発足。苫小牧東病院の緩和ケア病棟を定期的に訪れ、傾聴活動を続けている。病気でそれまでの生活が一変したことに対する不安や家族への思い、死の恐怖、治療方針への迷いなど、患者が抱える複雑な思いを丁寧に受け止めてきた。
千葉重利名誉会長は「看護師や医師、家族には言えなくても、第三者の市民には打ち明けられることがある」と強調。「話すことで少しでも心を軽くすることが、最期の時間を穏やかに過ごせることにもつながる」と語る。
高齢人口の増加に伴う「多死社会」を迎え、年間死者数は18年に約136万9000人だったのが、38年には170万人になると国は推計。在宅医療の発展で自宅で緩和ケア、介護を受けながら最期の時間を過ごす人はますます増える見通しだ。
同会もこのほど、市民からの依頼で個人宅でのホスピスボランティアに着手したが、千葉名誉会長は「今の人員だけでは多死社会への対応、個人宅での活動の充実は難しい」と危機感を強めており、人材育成ための講座を企画した。
市民活動センターでの講座は12日が午後1時半~同3時半、19日は午前10時~午後3時(休憩1時間)、27日は午後1時半~同3時半の3回を予定。北海道医療大学の竹生礼子教授や苫小牧東病院緩和ケア病棟の看護師らを講師に迎える。受講料は3回分で2000円。申し込みは4日まで。
申し込み、問い合わせは同会中山さん 電話0144(55)9383。携帯電話080(1874)0039。
















