カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の本道誘致の是非を検討する鈴木直道知事は2日の道議会予算特別委員会で、「IRの誘致に挑戦するか、挑戦をしないかについて年内に判断する」と述べ、今春の知事就任以来、初めて判断時期を明言した。与党会派の笠井龍司氏(自民党・道民会議)の総括質疑に答えた。
この日の総括質疑では、笠井氏のほか、沖田清志氏(民主・道民連合、苫小牧市区)、新沼透氏(北海道結志会)、真下紀子氏(共産党)の計4人がIR誘致問題を取り上げ、鈴木知事の姿勢をただした。
■誘致是非判断の時期
最大の焦点となったのは、知事の誘致是非判断の時期。笠井氏の1回目の質問で「検討を加速し、適切に判断する」と述べるにとどまった知事に対し、笠井氏は「検討を加速している状況ではない。国の手続きは進み、他の地域はどんどん表明している。政治家・鈴木直道として、ここはきちっと判断の時期ぐらいは明確にすべきだ」と厳しく迫り、再質問で知事から「年内判断」の答弁を引き出した。
知事は「国の動きを勘案すると、IRの基本方針の決定は、法で定める期限の来年7月より早まることが想定される。その後は本格的な区域認定の申請プロセスに移行される」と説明。現在、道では道民から非公開で意見を聞く「グループインタビュー」などの意向把握を開始したほか、優先候補地となる苫小牧市植苗地区の「環境面の対応やインフラ整備の手法、開発手続きなどの課題を整理している」ことを挙げ、「誘致について適切に判断したい」との姿勢を示した。
■意向把握の手法
道民2500人を対象に非公開で実施する「グループインタビュー」の手法にも4氏の質問が集中。「信頼性についてどう考えるか」(笠井氏)「密室で非公開で行われ、疑問が残る道が作成した冊子が説明に使われる」(真下氏)、「第三者の立ち合いの下、実施しては」(新沼氏)など信頼性を中心にただした。
知事は「IRに関する一定の情報を提供した上で、誘致に対する期待と不安の程度についての傾向を把握し、今後の検討に役立てる。誘致の判断の参考の一つにする」と強調。ただ、「日程や場所の制約もあり、参加人数も限られる」との認識も示し、「グループインタビューに参加できない人への郵送によるアンケートや地域説明会での意見、さまざまな団体からの要望を幅広く聞き、道民の意向把握に努める」と理解を求めた。
■IR事業の継続性
沖田氏は「初期投資や設置後の雇用など経済に与えるメリットは決して否定するものではない」としながらも、IR事業の継続性に疑義を投げ掛けた。1987年に施行され、大半が経営破綻に追い込まれた総合保養地域整備法(リゾート法)の例を挙げ、「鈴木知事も夕張市長時代、その後処理に身をもって苦労した体験があると思う。IRを道内に誘致する判断自体がギャンブルではないか」と切り込んだ。
知事はリゾート法とIR整備法の違いを強調。「整備計画の認定審査時において、IR事業の安定的、継続的に運営できる能力について厳格に評価される」と説明したほか、認定後も「都道府県と事業者の間で実施協定を締結。事業のモニタリングやリスク分担、事業の継続が困難になった場合の措置など詳細な取り決めを行い、国が履行状況を監督する」と答弁。事業の継続性を確保するための「重層的な制度が設けられている」との認識を示した。
















