安平川の治水対策として、苫小牧東部地域(苫東)の弁天沼を含む湿地帯に整備予定の遊水地に関する連絡協議会が2日、苫小牧市内で開かれた。産学官や市民団体の委員と幹事16人が出席し、大雨で河川が増水した際の水位調整を行う遊水地(河道内調整地)整備計画の取り扱いで、全長15キロに渡る土盛り堤防の周辺の平常時活用策を協議。自然環境への影響を考慮しながら、河川学習などに限って許可審査を行うとする基準を決めた。
所管する室蘭建設管理部などによると、同遊水地は全長15キロの土盛り堤防を設け、大雨で安平川の水位が上昇した場合、遊水地に自然と水が流れ込み、水位低下後は川へ再び水を戻す調整機能を持たせる仕組み。完成まで10年以上かかり、総事業費も50億円以上を見込む。今年度は延長70メートル分の土堤防を試験的に整備する計画で、11月にも着工する予定だ。
会合では平常時の利用法で、地域住民の河川教育や将来的な地域発展につながる目的を前提に、自然環境への影響を審査して許可判断する案が提示された。
事務局や出席者からは、自治体や自然保護団体による野鳥見学会やフットパス(歩行者用の小道)整備などを想定する意見が出た。協議会は、治水機能が損なわれない施設配置と維持管理などの留意点を加えて同案を了承した。
安平川の遊水地整備方針は道が2007年度に決定。連絡協議会は環境保全と治水の両立に向けて08年度に設置されたが、今会合で当初の目的を達成したことから解散する。
事務局の室蘭建設管理部治水課は「今後は工事の進捗(しんちょく)状況を関係機関に示す会を立ち上げたい」としている。
















