厚生労働省北海道労働局は、2018年度に監督指導した賃金不払い残業の是正結果を発表した。時間外労働に対する割増賃金を支払っていない道内企業79社に対し労働基準法違反で是正指導し、合計3億2100万円が支払われた。前年度に比べ是正企業数は3社減、支払われた割増賃金額も68万円減少した。
対象となった労働者数は2603人。前年度に比べ28・2%(573人)増えた。支払われた割増賃金の平均額は1企業当たり406万円。労働者1人当たり12万円だった。
割増賃金を支払っていなかった企業の業種別では、商業(21社)が最多。これに運輸交通業(11社)、建設業(10社)、製造業(7社)、接客娯楽業(5社)と続いた。
賃金不払い残業の事例としては「工事部門に配置されている労働者について、事業場外みなし労働を採用しているとして、労働時間の記録に基づいて時間外労働の賃金が支払われていなかった。その結果、過去7カ月間で総額約8000万円に及ぶ時間外割増賃金が未払いとなっていた」(建設設備工事業)、「諸手当を算入せず、月平均所定労働時間超で時間単価を算定しているほか、労働時間が把握可能な営業担当労働者に対し事業場外みなし労働を一律適用することにより、賃金不払い残業が生じていた」(食料品製造業)などがあった。
同労働局では「指導により、企業では労働者が自己申告した時間外労働時間やパソコンのログ記録と実働時間との隔たりがないか確認するなど、賃金不払い残業の解消のためにさまざまな取り組みが行われている」と説明。今後も不払い残業解消へ向けた取り組みを推進する方針だ。
















