千歳・ダイナックス デスクワーク効率化でRPA導入、作業時間を大幅削減

千歳・ダイナックス デスクワーク効率化でRPA導入、作業時間を大幅削減
RPAを開発して事務作業の効率を高めたダイナックスIoT推進チームの中村主幹(左)と渋谷主幹

 自動車部品製造のダイナックス(本社千歳市、秋田幸治社長)が、定型的なデスクワークをパソコン上のソフトウェア型ロボットが代行する「ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)」を導入し、作業効率を高めている。すでに年間4千時間を超える作業時間の削減を達成。今後も社内の事務作業全般で導入を進め、創造性の高い業務に従事する環境作りを目指す考えだ。

 同社は国内外の自動車メーカーと取引しているが、近年は電気自動車へのシフトや自動運転技術の発達など自動車技術が世界的に大きく変革しており、将来に向けた競争力強化が必要として、2017年4月に担当者2人を配置してIoT(モノのインターネット)推進チームを発足した。

 同チームでは、工場設備以外の周辺業務で生産性を高める手法を模索。デスクワークを自動化できる仕組みとしてRPAに着目した。例えば自動で行いたい作業を人間がパソコン上で実践すると、操作手順をRPAが記憶。次から同じ作業を24時間対応で代行してくれるというイメージだ。

 開発は同年10月からスタートした。新たにシステムを構築するため、積極的に情報収集やセミナー受講を実施。人間とロボットの作業効率の違いを紹介する動画の作成など、社員向けの周知活動にも取り組んだという。

 同チームの渋谷匠主幹は「RPAとは何かというところから始まった。業務の見直しを行い、本当に必要な作業か確認することが多かった」とこれまでの取り組みを振り返る。

 実際にRPAを業務に導入したのは18年4月から。取引先のシステムにアクセスし、必要なデータの取得と保管作業を自動化した。社員が行う場合、1回当たり3分の時間を要し、作業ミスがあると生産に影響するなど心理的負担を伴う部分もあったが、自動化以降は時間の短縮や確実性が高まった。

 また、部品生産に係る数量や時間など実績データを集計、加工、保存する作業にもRPAを導入。従業員の入力業務がなくなり、年間200時間分の作業を削減したという。

 現在は4台のRPAが稼働中で、9月末時点で61種類の作業を自動化して年間4136時間分の作業を削減した。加えて業務内容の見える化、改善意欲や業務の質向上などの効果もあった。将来的には年間1万時間分の削減を目指しており、生産技術や開発などの部門でも導入を検討している。

 チーム長を務める中村享平主幹は「今までと同じでは国際市場で淘汰(とうた)される。常に危機感を持ちながら、全社的に生産性向上を進めたい」と話した。

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