苫市議会臨時会、IR推進決議案を可決 賛成多数も採決まで異例の長時間審議

IR誘致推進の決議を賛成多数で可決した苫小牧市議会臨時会=28日午後10時半ごろ

 苫小牧市議会臨時会は28日に本会議を開き、議員提案したカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致推進の決議案を賛成多数で可決した。定数28に対し議長を除く19人が賛成、8人が反対した。今回の決議は市の誘致活動を支持するもので、年内にIR誘致の是非を決める鈴木直道知事の判断を大きく後押しすることになる。

 市議会としての意思を明確にする決議案は最大会派の新緑が原案を作成し、3会派の代表と無所属1人の4人が提案者として名を連ねた。雇用創出や地域経済活性化などの内容が盛り込まれ、苫小牧が候補地に選ばれるよう「誘致に対する活動を推進」と明記。また、自然環境やギャンブル依存症、治安悪化、青少年への影響など不安材料に対する対策を国と道、市に求めた。

 IR誘致を反対する市議からは「経済波及効果に不確定要素が多い」「具体的な対策が示されず、市民議論も進んでいない」などの発言も出たが、推進派の賛成多数で可決。議会決議は慣例となっている全会一致の原則は保てなかった。

 これに先立って行われた国際リゾート構想に係る環境影響調査費を盛り込んだ2019年度一般会計補正予算案は原案通り可決された。補正予算案では、新千歳空港に隣接するIR候補予定地などを含む苫小牧市植苗の環境影響調査費として約1800万円を計上。質疑では、複数の市議が臨時会での議案提出に異論を唱えた。

 岩倉博文市長は、IRに関する国の動きと鈴木知事が年内に誘致是非を判断することに言及。「環境に対する懸念の声に少しでも早く応えるため、年度内にまとめるべきと判断した」と環境調査を行う理由を説明した。

 午後1時開会の一般会計補正予算案から始まった審議は午後10時過ぎまで続き、傍聴席で多くの市民が見詰める中で長時間にわたる議論が行われた。

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