JA全農グループの全農物流(本社東京)は、苫小牧市一本松町に低温保存エリアを持つ農産物専用の倉庫を建設した。同社としては道内初。道内のJAから出荷された米や大豆、テンサイなどを一時保管し、海上や鉄路で本州に向けて効率的な輸送を行う。農産物の受け入れはすでに始まっており、12月からフル稼働する予定だ。
同社はこれまで苫小牧市内や札幌市内の倉庫を借りて道産の農産物などを保管してきた。自社管理によるスムーズな搬入と出荷に対応できるよう、物流拠点の苫小牧で今年3月から自社倉庫の建設を進めてきた。
倉庫は市内一本松町の約1万3200平方メートルの敷地内に建設。鉄骨平屋建てで床面積3240平方メートル、合計7000トンの農作物が保管できる。倉庫内は4区分され、常温エリアの2区分でテンサイを保管。残る2区分は温度15度以下、湿度65%の状態を保ちながら米や大豆を保管する。総事業費は11億円。担当職員4人を配置した。
苫小牧港西港区まで2・8キロ、JR苫小牧貨物駅に隣接する好立地。フェリーやRORO船(フェリー型貨物船)までのアクセス性がよく、スムーズな鉄道輸送が可能。24時間365日体制で温度や湿度、在庫量などを管理する独自の遠隔管理システムも採用した。入出庫作業はプラスチックパレットで行うため、作業時間も短縮化できる。
搬入作業は20日からスタートした。昨年の胆振東部地震による被害で、自前の倉庫が利用できないとまこまい広域農協の米240トンも一時的に預かっている。12月からはテンサイの保管も始まる。
同社札幌支店の金子正彦支店長は「新倉庫は船と貨物列車で本州に輸送しやすい場所にある。米などは低温で保管できるため、出荷時期の平準化につながり安定供給を図れる」と強調する。5年後をめどに敷地内に同規模の農作物専用倉庫を建設する構想もあり、青果物の保管も検討している。
















