19年度上半期児童虐待相談・通報 前年上回る137件 苫小牧市 ネグレクト目立つ

19年度上半期児童虐待相談・通報 前年上回る137件 苫小牧市 ネグレクト目立つ
「いち早く(189)通報を」と呼び掛ける市職員

 2019年度上半期(4~9月末)に苫小牧市が受けた児童虐待に関する相談・通報(速報値)の件数は、前年度同期比6件増の137件だった。4割が養育怠慢・放棄(ネグレクト)で、市は深刻化を防ぐため、関係機関・団体との連携を強化。20日には、医療従事者や民生委員・児童委員、保育士などを集めた合同研修会を開く。11月は虐待防止推進月間―。

 市のまとめによると、今年度上期に受理した相談・通報137件のうち、55件を適切な食事や衣類を与えないなどのネグレクトが占めた。次いで暴言を浴びせたり、子どもの目の前で配偶者に暴力を振るうなどの心理的虐待が47件(34%)、殴る、蹴るといった身体的虐待が34件(24%)で、性的虐待も1件あった。

 18年度上期と比較すると、ネグレクトは21件増加している。市こども支援課は「子どもが長期間風呂に入っていないなどの養育環境に不安を抱いた学校や保育施設、幼稚園などが内部で様子見をすることなく、迅速に市に通報を寄せるケースが増えている」と話す。

 市の担当者や室蘭児童相談所の児童福祉司、教職員などが集まり、個別の事例に対しどのような支援策を講じるべきかを協議する「ケース検討会議」は今年度上期、53回(前年同期比11回増)に上った。

 市は17年度、保育施設や幼稚園に虐待チェックリストを配布。18年度には市立病院の産科でも、妊婦の様子で気になる点をチェックするリストの運用を始めた。

 今年度は、小中学校との情報共有の円滑化に向けた取り組みにも着手。これまでも教職員と市の担当者が個別の事例について情報を交換する場を随時設けてきたが、今年度は状況に大きな変化がない場合でも3カ月に1回、連絡を取り合っている。

 児童虐待防止推進月間をアピールするため、市は1日からふれんどビル(表町)と苫小牧信用金庫本店(同)を月間のシンボルカラーであるオレンジ色にライトアップした。

 8日からは市役所の1階ロビーに、同課職員手作りの啓発看板を設置。20日、市と市立病院の共催で、市内の医療従事者や保育士など市要保護児童地域対策協議会のメンバーを対象にした合同研修会を市民活動センターで聞く。

 同課は「虐待の深刻化を防ぐには、いち早く(189)通報することが何よりも重要。多くの市民に関心を寄せてもらいたい」と話す。

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