88年前の11月11日に亡くなった明治時代の実業家、渋沢栄一。2021年のNHK大河ドラマ「青天に衝(つ)け」の主人公に決まり、関心が徐々に高まっている。王子製紙の前身企業を創立するなど苫小牧市とも縁があり、市内では親しみを持つ市民が図書館で関連書籍を借りる動きが出始めている。肖像画が24年度に切り替わる新紙幣の1万円札に使われることもあり、今後も注目が集まりそうだ。
渋沢栄一は、1840年2月に現在の埼玉県深谷市で生まれた。家業の畑作、藍玉(染料)の製造・販売、養蚕を手伝う一方、幼い頃から父に学問を、いとこから本格的に「論語」を学ぶ。明治維新後、当時の大蔵省の官僚を経て、民間経済人として銀行や王子ホールディングス(本社東京)の母体となった抄紙会社など約500の会社設立に関わり、日本資本主義の父と称される。
市立中央図書館では、著作や小説など関連書籍を66冊所蔵する。今年度(6日現在)の貸し出し回数は「渋沢栄一1」(鹿島茂著、文芸春秋)と「祖父・渋沢栄一に学んだこと」(鮫島純子著、文芸春秋)が各6回、「渋沢栄一逆境を生き抜く言葉」(渋沢栄一著・池田光解説、イーストプレス)が3回という。
同館は「どんな人物だったか興味がある方は、ぜひ本を手に取り、生きざまや言葉を知ってもらいたい」と呼び掛けている。
市内柳町の未来屋書店苫小牧では、肖像画が新紙幣に使われると発表された4月、特設コーナーを作って関連書籍を販売した。来年の大河ドラマに関するコーナーは例年設けているが、「青天に衝け」の放送は21年のため、関連コーナーの設置は今のところ未定という。
中尾裕二店長は「渋沢栄一は児童書から大人向けまで多くの本が出版されているが、これからますます注目されそうだ」と話している。
















