苫小牧の沖合で水揚げされる高級魚のマツカワを新鮮な状態で本州へ―。12日に苫小牧市内で開かれた苫小牧地域産学官金連携セミナーで、これまで最大10時間としていた輸送時間を4倍に延ばす苫小牧工業高等学校などの共同研究結果が発表され、参加した企業関係者ら約40人から関心を集めた。販路拡大が期待できる新たな技術として注目されそうだ。
発表した苫小牧高専創造工学科の松尾優子准教授によると、マツカワの輸送時間拡大をテーマに苫小牧漁協などと共同研究を始めたのは2015年。それまで鮮度を保持した状態で輸送できる時間は最大10時間で、新千歳空港から空路で東京の築地市場に卸すのが限界だった。
共同研究では試行錯誤を重ね、発泡スチロールに海水氷を入れてマツカワを冬眠状態にし、固形酸素発生剤で必要な酸素を確保。この技術により、鮮度を維持したまま最大40時間まで輸送時間を延ばすことができたという。
苫小牧から海上輸送で青森県八戸まで運び、陸送で築地や東北、関西の市場にも輸送できるようになった。加えてコストの削減効果もあり、苫小牧の水産資源が「地域活性化の核になる」と期待を込めて語った。
参加した幸楽輸送(本社札幌)の梅津政男事業開発部長は「当社は水産物の輸送実績はないが、道産品はブランド力があるので事業拡大の参考にしたい」と語った。
















