「かべ」というのは乗り越えることが難しいものだと思う。そのようなものは私にはないのではないかと、すぐには思いつかなかったので、少し考えてみた。
以前、友達と遊んでいた時、自分のことをどう思っているか、人の気持ちを深読みしてしまい怖くなり、その友達から距離をとってしまった。それが「かべ」だったと今は思う。けれども、その時はこの絵本に出てくるねずみのようにかべの向こうになにがあるのだろうと考えなかった。ねこのようにそのかべに守られたいと思っていただろうし、きつねのように、考えなければハッピーな気分でいられると思ったからだ。ただ、他の友達とよく遊んでいる間に、いつのまにか距離を取っていた友達とまた一緒に遊べるようになっていた。その時は、気にしなかったけれど、その他の友達によってかべが無くなっていたのだと思う。かべは自分でつくってしまっていて、実際にはなかったのだ。
私は現在、将来なりたい職業がない。趣味と仕事を分けたいと考えている。私はアニメ漫画等が好きなのだが、それに関わる仕事がしたいとは思わない。仕事となると、楽しいだけで済まないような気がする。また、自分に才能を求められる仕事にはつきたくない。漫画は大好きだが、漫画家や編集者として働きたいとは思わない。プレッシャーが重く、私にはとてもじゃないけれど耐えられないと思うからだ。楽しいことが、つらいことに代わるのは嫌だ。仕事をすれば、失敗しないことはまずないだろう。生きていく上でお金を稼ぐことは重要だから、働くことは必要だと思うが、仕事にやりがいを求めないと考えている。これが私の今までの考え方だ。
この絵本を読んで、その考え方が私の視野を狭くしている「かべ」なのではないかと気が付いた。大変そうで、面倒くさそうな事を先に思い描いて、そこに近づかなくて済むように行動しようとしている自分がいる。かべが自分を守ってくれていると考えたり、外には怖いものがいっぱいだと思っているねこの考え方が今の私に近い気がする。自分の考えをはっきりさせているようで、本当は自分が臆病なだけなのだ。
この本を読んで、自分のことを見つめ、自分にもかべがあることに気付かされた。もし、私が楽な方へと逃げようとした時には、一度立ち止まってその先にある景色を思い浮かべることが出来るようになりたいと思うようになった。かべを乗り越えなくてはならないときに、助けがあるか分からない。だから、とりの言っていた「勇気」は普段なんてことない時にも、少しずつ意識していきたい。
今はまだ考えられないけど、将来つらいことがあってでも心から私がなりたいと思える職業を見つけたいと思う。もしそのままの考えで終わったら、かべを越えていったねこに、負けてしまうような気がするから。この本にとても大切な成長の鍵をもらったと思う。
















