苫小牧ウトナイ中学校女子バレーボール部の佐々木楓華(3年)が、12月25~28日に大阪市の丸善インテックアリーナ大阪などで開かれるJOCジュニアオリンピックカップ第33回全国都道府県対抗中学バレーボール大会(日本協会など主催)に北海道選抜女子の一員として挑む。280センチを優に超える最高到達点を生み出す類いまれな跳躍力で、チームのポイントゲッターとして期待されている。「どんなボールも決め切る」と闘志をたぎらせる。
今大会は、都道府県内の精鋭で編成された男女各48チーム(開催地大阪は南北2チーム)が出場。26日からの競技3日間で、男女別に16組の予選グループ戦と各組上位2チームが進出できる決勝トーナメントを展開していく。佐々木ら12人の実力者で構成される北海道女子は、第29回大会覇者(2015年)で前回はベスト16だった長野県、島根県と同じ12組に入った。
地区対抗道中学生優秀選手選抜(3月)、道中学生選抜優勝(5月)の両大会制覇に所属チームのエースアタッカーとして大きく貢献してきた佐々木は春、夏2度の選手選考会を経て道選抜の座をつかんだ。ただ「周りの人がみんな上手で」と会では思い通りのアピールができず不安だったと言う。吉報は自宅に郵送され、自ら受け取った。「自分の実力が認められた」。喜びはひとしおだった。
「体全体のバネがすごい。将来性は抜群」と道選抜のコーチにも名を連ねるウトナイ女子バレーボール部の柳本大輔監督が太鼓判を押す大器は、すでに道チームのエースアタッカーの一人として存在感を示している。身長は168センチと決して高くはないが、「中学2年生ころから自然と跳べるようになってきた」という天性のジャンプ力で、打点の高いスパイクはもちろん、ブロックも一級品。今月下旬に九州地方へ遠征し、前回準優勝の福岡県、過去2度の優勝経験を持つ大分県などの強豪撃破に貢献した。
9月から土曜、日曜など休日を利用した合宿を重ね、チームの結束力は単独校のように強固になってきている。ただ、「連続得点した後に失点すると、ずるずるいってしまう」好不調の波がまだあることを佐々木は指摘。本番まで1カ月を切った。早急に修正を図っていく構えだ。柳本監督は「選ばれなかった仲間の思いも背負って、大暴れしてほしい」と期待する。
沼ノ端小4年時に、同じクラスだった現ウトナイのチームメート櫻井花音(3年)の誘いで地域の小学生チーム、沼ノ端ウイングへ入団。最初は「難し過ぎる」と頭を抱えたバレーボールが、今ではなくてはならない存在になった。「将来はVリーグで活躍したい」と大志を抱く佐々木の活躍から目が離せない。




















