2020年夏の東京五輪のマラソンと競歩が札幌開催になったことで、国内外の観戦者などの受け入れに苫小牧のホテルや観光関係者から期待と懸念の声が出ている。マラソン日程は7月末と8月上旬の2案が浮上中だが、市内はスポーツ合宿や大会参加などで宿泊が混雑する時期。来年は出光興産北海道製油所が過去最大級の定期修繕工事を行う計画で、宿泊需要は例年以上に高まる見通し。地元の一大イベント、とまこまい港まつりも例年は8月上旬開催だが、来年の日程は未定。マラソンと重なれば警備員確保が困難になる可能性もありそうだ。
東京五輪のマラソンと競歩は当初、東京開催だったが、暑さなどが問題として国際オリンピック委員会(IOC)が10月、会場を札幌に移す計画を発表。その後、IOCと国、都、大会組織委員会の協議で札幌開催が決まった。11月上旬には道が苫小牧市に対し、市内陸上競技施設の使用可否を打診する動きもあったという。
市内表町のホテル杉田は「毎年8月上旬は高校や大学、実業団の合宿が入る」と説明。五輪関連の予約はまだないが「これから増えそう。早めの予約が続けば早々に埋まるかもしれない」と話す。
グランドホテルニュー王子は聖火ランナーに関係する予約が入っているが、マラソン観戦などの動きはまだみられない。例年なら8月の客室稼働率は8割超。山家隆宿泊部長は「競技時間によって見通しが変わる。詳しい情報を早く知りたい」と話した。
一方、市や観光関係者からはイベント警備への影響を懸念する声も上がる
市観光振興課が心配しているのは「とまこまい港まつり」の警備体制。例年通りなら五輪マラソンと時期が重なる可能性もある8月上旬の開催だが、来年の日程は未定。マラソンと競歩の日時など詳細も分からず、担当者は「他の自治体のイベントも集中する時期なので大変だと思う。毎日状況が変わるので早く決めてほしい」と動向を注視している。
苫小牧観光協会の藤岡照宏専務は「五輪観戦で北海道に来た人が苫小牧に滞在してくれるとありがたい」と経済効果に期待するが、市内のホテルは例年以上に需要が高く動向は未知数。地元関係者も各競技の正式日程の発表を心待ちにしている。
















