苫小牧市内の宿泊施設、五輪や工事関連の特需見込む

苫小牧市内の宿泊施設、五輪や工事関連の特需見込む
市内のホテルなどで特需による宿泊客増が期待されている

 苫小牧市内では今年、ホテルや旅館などの宿泊需要が追い風基調だ。6月ごろから本格化する出光興産北海道製油所の定期改修工事(SDM)が過去最大級となるほか、東胆振1市4町を走る東京五輪・パラリンピックの聖火リレー(6月)、札幌で行われる東京五輪のマラソン・競歩競技(8月)なども徐々に動きが出始めている。苫小牧市内の宿泊施設には関係者からの問い合わせも多く、6、7月はすでに空き室がないホテルもある。札幌市内でホテルの開業が相次ぎ、苫小牧で宿泊する旅行者が落ち込むなど懸念材料がある中で、特需効果に期待が掛かる。

 今年の宿泊需要で最も大きいのは出光道製油所のSDM。同所によると、工事に当たる作業員は延べ13万人になる見通しで、例年よりも早い予約が市内のホテルや旅館に寄せられている。

 勇払地区のビジネスホテル八戸は20室を持つが、SDMが本格化する6月1日から7月中旬までは満室状態。1、2月は胆振東部地震の復興に係る工事業者の利用もあり、担当者は「8月も混雑しそう」と話す。

 ビジネス利用が多いコンフォートホテル苫小牧(旭町)も昨年春ごろからSDM関連の予約が入り始め、6、7月は満室。8月の空き室も徐々に埋まっており「工事の進捗(しんちょく)によっては混む可能性もある」と話す。市内中心部のホテルの多くは同じ傾向で、ホテルウィングインターナショナル苫小牧(表町)は聖火リレー関係者からの予約もあり「ピークは6、7月」と話す。新プリンスホテル「和~なごみ~」(双葉町)は「今年前半は期待しているが、五輪以降の動きは不透明。良い流れを期待したい」と言う。

 ホテルステイヴィレッジ(春日町)は若者や工事関係者の宿泊が多く、道央自動車道苫小牧中央インターチェンジ(仮称)の工事で2~3週間滞在する業者も。SDM対応は6月がピークで30連泊の予約も入っている。東横イン苫小牧駅前(王子町)は半年前から一般予約を受け付け。今年上期の稼働率は7割から8割程度としている。

 ホテル杉田(表町)は6月上旬から7月中旬にかけてSDM関連の予約問い合わせが入っている。毎年夏にはスポーツ合宿があり、今年も利用される見通し。ただ、近年好調だったインバウンド(訪日外国人客)が「昨年10月から減っている印象」とし、「繁忙期と閑散期で稼働率の差が大きくなっている」と不安ものぞかせる。

 グランドホテルニュー王子(表町)も出光のSDMで「7月ごろがピークになりそう」と言う。ただ、3、4年前から建設が始まった札幌のホテルが相次いで開業。加えて民泊の拡大もインバウンドの新たな受け皿となり、空港に近い苫小牧の宿泊施設の利用が一段落しているほか、他の道内観光地も宿泊客の獲得に力を入れるなど「ここ数年は厳しさを増している。今後は行政とも協力しながら苫小牧に宿泊してもらう仕組みづくりが必要」としている。

 ホテルや旅館周辺の飲食店やコンビニでは宿泊客の利用が見込まれている。市内のビジネスホテルの中には、近隣の飲食店と連携して夕食とセットになったプランを用意するところもあるなど、宿泊客獲得に向けた取り組みが進んでいる。

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