日本野鳥の会のオオジシギ保護調査プロジェクトの一環で、6日から豪州を訪れていた苫小牧市の小学生、保護者らでつくる「オオジシギ調べ隊」が1週間の日程を終えて帰苫した。一行は現地の調査隊に同行してオオジシギが越冬する湿原で、個体に調査用の発信器を付ける様子などを見学した。24日に岩倉博文市長を表敬し、活動報告する。
オオジシギは苫小牧市の湿地帯など道内で繁殖し、豪州で越冬する渡り鳥。開発によって生息環境が失われやすく、環境省のレッドデータでは準絶滅危惧種とされている。
調べ隊は2018、19年に勇払原野でオオジシギの生育状況を調べた経験を持つ市内3家族10人と野鳥の会メンバー3人の計13人で構成。18年に豪州の保護調査チームを受け入れた経緯があり今回、苫小牧側は豪州を初訪問した。
6日に苫小牧を出発し、7日に空路豪州入り。首都キャンベラ近郊にあるジェラボンベラ湿地で野鳥観察を行った。湿地の水辺で、オオジシギやペリカンなどの鳥類が一緒にいる様子などを観察。現地の女性レンジャーから土地の歴史や自然環境についての説明も受けたという。
近くで15~20年に1度とされる大規模な森林火災が発生。当初予定していた自然保護区などへの訪問は断念したが、8日には現地の調査隊に帯同しオオジシギ2羽に、渡りの経路を知るための発信器を取り付けるバンディングを体験した。現地の高校、大学生らでつくるジュニアレンジャーとも交流。計測サポートでオオジシギを抱いた子どもたちは、「とても温かい」などと歓声を上げた。
12日に帰苫した中村聡レンジャー(57)は「子どもたちにはオオジシギが越冬先でどんな暮らしをしているのかなどを見てもらった。渡り鳥の保護は繁殖地と越冬地の双方から行う必要がある。今後も豪州との交流を続け、保護の大切さを分かち合いたい」と話していた。
今後の活動は未定だが、豪州の調査チームが来苫の意向を示しているという。
苫小牧拓進小6年の原田雛寧(ひなね)さん(12)と同4年の織寧(おりね)さん(9)は「オオジシギがより好きになった。現地の調査隊とも交流でき、『来年は苫小牧で会いたい』と話した」とにっこり。苫小牧拓勇小6年の澤目光輝君(12)も「オオジシギが北海道から豪州まで休まず飛び続けられる体力の秘密を解き明かしたい」と意気込む。苫小牧植苗小5年の川崎慎一郎君(11)と同3年眞之君(8)も「空を飛び回っていたオオジシギが豪州では物陰に隠れて静かに暮らしていた。生態についてもっと深く調べたい」と笑顔を見せた。
















