苫小牧市の公共施設 新電力でコスト削減、年間1億円前後の財政効果

苫小牧市の公共施設 新電力でコスト削減、年間1億円前後の財政効果

 苫小牧市が4年前から公共施設に導入している新電力(特定規模電気事業者=PPS)との契約が電力コスト削減に一定の成果を上げ、財政効果を生み出している。近年の削減効果額は年間1億円前後に達し、昨年末には市内85施設を対象に一般競争入札を行い、2020年度も総額約9500万円の効果額が見込まれている。市は削減分の財源を有効活用する考えだ。

 新電力は太陽光など再生可能エネルギーで発電を行ったり、工場の余剰電力を購入したりして一般住民などに安価に電気を販売する事業者。電力小売り自由化で新規参入が増えたことから、多くの自治体がコスト削減を目的に公共施設への採用を進めている。

 苫小牧市は15年度に市役所本庁舎や総合体育館、学校など66施設で新電力を初採用。段階的な適用拡大を進めており、20年度は85施設で実施する考えだ。

 新電力に伴う削減効果額は、北海道電力の料金単価表と比較して算出する。決算ベースで見ると、15年度(対象66施設)は約3100万円、16年度(同71施設)は約6800万円、17年度(同80施設)は約9600万円、18年度(同84施設)は約1億2300万円のコスト削減効果があった。19年度も1億円台の水準を維持できる見込みとしている。

 20年度は計85施設で導入する計画。昨年12月に実施した一般競争入札は各施設や事業者側の特性を考慮し、計88契約を4グループに分けて行った。新たに追加したのは18年10月にオープンした沼ノ端交流センターと勇振ポンプ場。移転建て替え工事中の苫小牧東小学校、同校と併設になる苫小牧東中学校は除いた。

 延べ15社が応札し、市内のSEウイングズが全体の7割強を占める65契約分を2億6446万円で落札。福岡市のホープが12契約分で2億1371万円、東京都のエネットが11契約分を9168万円で落札した。正式契約は3月中になる見込み。市の試算では20年度の効果額は約9500万円を想定している。

 市契約課は市内各施設の電力契約について、市場動向を見極めながら組み合わせを変えることも含めて検討中。「応札企業を数多く確保した上で効果額をさらに向上させたい」としている。

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