世界的カードマジシャンを目指し、猛練習に励む若者がいる。苫小牧工業高校定時制課程機械科2年生の磯谷勇稀さん(17)。トランプを使ったカードマジックが得意で、瞬時にトランプを消して見せる高難度の技も独学で習得した。最近、市民の前で披露する機会を増やしている磯谷さんは「自分のマジックでたくさんの人を笑顔にできれば」と意気軒高だ。
磯谷さんは幼い頃から手品好きで、手品グッズを小遣いで購入しては自宅で練習を重ねてきたという。昨年7月ごろ、インターネットの動画共有サイトで偶然、国内外で活躍するカードマジシャン高橋匠さんの動画を目にすると、巧みな指さばきにたちまち魅了された。
特に「パチン」と音を鳴らした直後、瞬時にテーブル上に置かれたカードが目の前から消えるマジックに感動。「自分もマスターしたい」と強く思うようになった。通学やアルバイトの合間など、少しでも時間があれば高橋さんの動画を再生。手品の仕組みについて、自分なりに考察、種明かしを試みた。
昨年8月、東京都内で直接、高橋さんの技を見る機会を得ると、マジックの習得意欲が一層高まった。常にトランプを持ち歩き、練習時間は長いときで15時間に及ぶ日も。地道な努力の結果、目標としていたマジックに加えて基本的なテクニックも身に付け、さまざまな応用技を駆使するようになった。友人や、通学時に立ち寄るまちなか交流センター・ココトマで他校の生徒らに披露するなどして技を磨き、レパートリーを約100種類まで増やした。
同年10月、「マジシャンyu―ki(ユウキ)」として、自身の紹介ページをインターネット交流サイト(SNS)上に開設。その存在を知った市男女平等参画推進センターのスタッフの働き掛けで同年12月以降、同センターが市民活動センターで開く多世代サロン「みんなのサロン・いこっと」に出演している。
瞬時にトランプがコインに変わる手品などを子どもや高齢者の前で次々と繰り出し、会場を沸かせている。
鮮やかなテクニックを次々と習得する磯谷さんだが、「まだ高橋さんの技を模倣しているだけ。オリジナルのマジックを考案しなければ、プロとしては通用しない」と表情を引き締める。さらなるレベルアップへ、今年はステージ経験をできるだけ積み上げたい考えだ。
「カードそのものに仕掛けはなく、指先のテクニックだけで驚かせたり、感動させたりできるのがカードマジックの魅力」と磯谷さん。「より多くの人を楽しませることができるプロマジシャンを目指し、努力したい」と力を込めた。
















