かつて苫小牧と支笏湖を結んだ鉄道の歴史的遺物などを展示する新たな博物館「王子軽便鉄道ミュージアム・山線湖畔驛(えき)」が25日、千歳市支笏湖温泉の園地内にオープンする。ジオラマや蒸気機関車(SL)の模型を置き、映像も放映。地域と近代日本の発展を支えた鉄道史を来館者に伝える。
地元の人たちでつくる支笏湖・山線プロジェクト実行委員会(佐々木義朗会長)と自然公園財団支笏湖支部が2019年4月から準備を進めてきた。
「山線」の愛称で呼ばれた旧王子軽便鉄道は、王子製紙が敷設し、1908年から運行。51年まで貨物と旅客を輸送した。かつて伐採木を貨車に積み込んだ支笏湖畔の千歳川では、当時SLが往来した朱色の山線鉄橋が現在も残る。
博物館は支笏湖ビジターセンターに隣接する展示棟を改修した。延べ床面積は51平方メートル。日本宝くじ協会の助成を受け、計約2000万円を投じた。
展示の目玉は二つの大型ジオラマ。一つは周辺一帯の地図に苫小牧から湖畔、千歳川第4発電所=千歳市水明郷=まで約40キロの経路を示し、駅の名称と場所も記した。幅2・8メートル、奥行き1・6メートルの周囲をSL模型が走る。もう一つは湖畔の山線鉄橋周辺に焦点を当ててミニ線路を敷き、丸太を川から陸揚げした貯木場を幅2・1メートル、奥行き1・6メートル規模で再現した。
昨年11月に千歳川から引き揚げた実物のレールも展示。一緒に取り出した枕木の上に実際の76・2センチ幅で置き、砂利を詰めた。さびが少なく、英語の刻印も読める。
映像は幼少期に乗車した経験を持つ地元の3人が山線の思い出を回顧する座談会版、湖や山線などの解説版の2種類。他にもSLの設計図や写真、絵画といった寄贈品も展示する。
プロジェクトは16年に王子製紙と支笏湖地区の住民懇談会を端緒に始動。木下宏事務局長は「支笏湖に山線があった歴史をぜひ地元の人たちに知ってほしい」と来館を呼び掛ける。佐々木会長も「山線は地域の歴史として残すべきもの。しっかり伝えていきたい」と話している。
25日午前10時から開業式典を行う。午前9時30分~午後4時に開館し、入館は無料。3月までは火曜休館。2月11日は開館し、同12日休館。問い合わせは同実行委事務局 携帯電話090(5950)8054。
















