苫小牧市が本庁舎1階に総合窓口フロアを開設して2週間が過ぎた。出産、結婚、異動などのライフイベントに関する手続きを一元化する取り組みで、20日から一部窓口業務の民間委託も本格化した。案内スタッフが増えた他、フロア全体のイメージも一新させ、来庁者の反応も上々だ。市は今後、民間委託の範囲を広げ、一層のサービス向上を探りたい考えだ。
■フロアマネージャーが活躍
「何の手続きですか」―。市役所本庁舎1階北の総合窓口フロアでエプロン姿の女性たちが来庁者に笑顔で声を掛けていた。昨年末まで住民課と国保課があったスペースを拡張。「フロアマネージャー」と呼ぶ民間スタッフが手続きに戸惑う来庁者を案内している。窓口業務の民間委託に合わせて取り入れたサービスで、市民の反応は出足としてはまずまずだ。
住民票の交付申請で来庁した会社員の畠山敬将さん(25)=市内在住=は「案内の人がいたので迷わずに手続きできた。フロアも開放的な雰囲気で前よりもいい」と語る。
市は総合窓口の開設に当たり、住民課と国保課、高齢者医療課、介護福祉課の一部を組織改編し、新たに「窓口サービス課」と「保険年金課」を開設した。窓口サービス課は戸籍・住所変更などの届け出や各種証明発行、保険年金課は国民健康保険や介護保険、後期高齢者医療、年金などを担当する。
総合窓口の導入は、これまで各課で行っていた受け付けを一元化し、来庁者の手続き時間を短縮化するのが狙いだ。待ち時間の快適性にも配慮して待合スペースを拡張。子育て世代が利用しやすいよう、キッズコーナーも新設するなど明るい雰囲気が特長だ。
市民負担を極力少なくするよう、家族が亡くなった時などに行う手続き窓口も保険年金課に一本化した。ケースによっては別の担当課で申請が必要な場合もあるが、担当者は「最初に受け付ける窓口として丁寧な対応を心掛けている」と話す。
■民間委託は今後も推進
苫小牧市は昨年7月から窓口業務の民間委託準備を進めてきた。受託したパーソルテンプスタッフ(東京)は全国各地で約190の自治体と契約を結んでいるが、その半数は窓口業務に関連する内容。担当者は「これまでの経験とノウハウを生かし、苫小牧市でもサービス向上に努めたい」と意欲を見せる。
市が契約したのは、窓口サービス課の窓口業務の約9割に当たる▽住民異動▽戸籍の受け付け▽住民票▽印鑑登録証明書▽納税証明書▽死体火葬許可証の発行―など。民間委託により、同部署の正職員9人を欠員があった他課に配置換えできたという。市は今後も委託を拡大させる方針で、7月には戸籍の入力作業やパスポート交付申請などでも取り入れる予定だ。
市窓口サービス課の担当者は、民間スタッフに対し公務員同様の法令順守を求めているほか、書類手続きの最終チェックは市職員が行っていると強調。民間を活用するメリットについて、「柔軟な人員配置が可能で、市民の来庁動向に合わせて人繰りの調整ができる。春の異動シーズンで待ち時間の短縮効果なども期待できる」と話している。
(報道部 河村俊之)
















