新たなテクノロジーとして注目されるAI(人工知能)やRPA(ロボットによる業務自動化)を使って仕事の効率化を目指す動きが官民で広がり始めている。昨年末には苫小牧と千歳の民間企業社員が、RPAの普及組織を自主的に立ち上げ、勉強会を開催。苫小牧市も庁内業務への導入を見据え、2020年度に実証実験を行う方向で検討中だ。人手不足の中、生産性向上を進める新技術として今後も関心が高まりそうだ。
AIは大量の情報に基づく高度な分析や経験を踏まえた学習などを行うコンピュータープログラムで、近年は技術が飛躍的に向上している。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、パソコン内のソフトウエア型ロボットが事務などの作業を代行する技術。業務省力化につながることから近年、人手不足対策の一環で導入する企業や団体が増えている。
こうした動きを踏まえて昨年、民間企業のIoT(モノのインターネット)部門などを担当する苫小牧と千歳市の技術者2人が普及団体「RPA Community(コミュニティー)苫小牧・千歳」を設立。同12月に苫小牧市内で勉強会を企画したところ、行政機関や民間企業から27人が参加する反響があった。
団体を立ち上げた渋谷匠さん(43)は、自動車部品製造会社のダイナックス(千歳市)でIoT推進チームに勤務。自社へのRPA導入を通じて潜在的に関心が高いことを知り、個人で普及活動を始めた。
RPAのメリットについて渋谷さんは「従業員の業務負担が軽減され、働き方改革につながる。引いてはプライベートの時間も充実する」と語る。市内外で開催している勉強会も毎回好評で次回は3月を予定している。
苫小牧市は20年度にもAIとRPAの実証実験を行い、導入可否を検討する考え。AIによる部署間問い合わせの自動応答や、RPAを活用した人事管理および税務処理といった定型業務などを想定。その効果を検証し、導入範囲の拡大や市民サービス向上への活用方策も探る方針だ。
この動きに苫小牧商工会議所の末松仁事務局長は「先端技術への関心は今後、人手不足を背景に一層高まる。当商議所も何らかの対応を検討する必要性を感じている」と話している。
















