日本製紙(東京)と子会社の日本製紙パピリア(同)は7日、化学製品生産などを手掛けるデュポン(米国)の子会社デュポン・スペシャルティ・プロダクツと「デュポン日本製紙パピリア合同会社」を設立し、電気絶縁素材のノーメックス紙を日本製紙北海道工場勇払事業所(苫小牧市勇払)で生産することに合意したと発表した。同工場は1月で洋紙事業を停止したが、2021年度中に特殊用紙の生産が新たに始まる見通しとなった。
同工場は、抄紙機4台で新聞用紙を中心に年間約23万トンの洋紙を生産してきたが紙の需要減に伴い、昨年12月26日までにすべての抄紙機を停止。正社員約300人と関連会社の従業員約170人が1月末まで残務処理に当たった。大手総合商社の双日と共同で木質バイオマス発電所の新設に向けて準備を進め、22年度の稼働を目指している。
合同会社の設立日は1月6日付。本社所在地は東京都千代田区。勇払事業所の敷地や建物の一部を使用して生産活動を行い、建物内で既存の施設を活用しながら新しい設備を導入する。
正社員約300人のうち、他の事業所への異動、退職者を除き、従業員約110人が勤務する。生産量や事業費などは非公表。
ノーメックス紙は軽く、優れた電気絶縁性、耐熱性を備えた特殊紙。電気駆動モーター搭載車を支える重要な生産技術は、航空機のパーティション素材などにも用いられている。
日本製紙は、中期経営計画のテーマに「洋紙事業の生産体制再編成と自社設備の最大活用」を掲げる。担当者は「勇払は港に近い立地や従業員の技術、設備など活用できる部分が大きかった」と強調。「製紙工場で培った技術・ノウハウを活用し、北海道の発展に貢献したい」としている。
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地元からは歓迎の声が上がっている。
苫小牧商工会議所の森本恭行専務理事は「洋紙生産からの撤退で雇用が確保されるのか心配していたが、人材活用に向けた前向きな動き」と歓迎。「ノーメックス紙は自動車の電動化を支える技術らしいので、これからの時代を先取りした展開に期待したい」と述べた。
岩倉博文市長も「勇払事業所での新たな事業内容が明らかになり、ほっとしている。新しい製品の開発、製造拠点になるとのことなので、非常に楽しみ」と期待。「勇払地区のこれからについては今後も地元と協議したい」と話した。
















